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つらい副作用に耐えないで

遠隔再発が起きた場合には、根治を目指した治療ができることは少なく、基本的に抗がん剤など全身療法を行って、延命を目指すことになります。

「副作用が許容範囲で、QOL(生活の質)を保ちながら、がんと共存することが目標です。死がちらついて苦しいことはよくわかりますが、治療のゴールをはっきりと見据えることがまずは大切。それによって、安らかな生を得ることもできるのです」と吉田さんは語っています。

副作用は我慢しないで、薬を減らしたり、変えることが必要です。また、副作用のでにくい薬もあるといいます。

「治療の現場では、死を直視することができないために、大した効果もないのに、つらい副作用に耐えて抗がん剤が使われているケースが決して少なくありません」と吉田さんは嘆いています。

ここ数10年の間に、新しい抗がん剤や分子レベルでがんを攻撃する分子標的治療薬が登場し、再発後のがん治療は著しい進歩をとげています。

たとえば、大腸がんの場合、ベストサポーティブケア(抗がん剤を使わず、緩和治療のみ)では、生存期間の中央値は半年から1年です。しかし、FOLFOXやFOLFIRIという抗ガン剤の組み合わせに、分子標的治療薬のアバスチンやアービタックスを上乗せすると、最大で30カ月近くまで生存期間が伸びると報告されているそうです。

乳がんでも、抗がん剤とホルモン療法、ハーセプチンという分子標的治療薬を組み合わせることで、再発しても5年、10年と生存する人がどんどん増えています。


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